制作者の観察日記~国王、見知らぬおばあちゃまを助ける(後編)~
❁国王は無事に帰れるのか!
こんばんは、国王の旦那でございます。
今回は、前回に引き続き、
国王が北海道に住んでいた際、
道端で困っていた見知らぬおばあちゃまを助けたお話しをします。
今回のお話は後編になりますので、もしよろしければ、
「制作者の観察日記~国王、見知らぬおばあちゃまを助ける(前編)~」
も見てください。
❁前回の続きから・・・
国王は見知らぬおばあちゃまの荷物を持って、
おばあちゃまが住むマンションの玄関先まで到着しました。
国王は、すぐに帰れるようにポジショニングをとりながら、
自宅に入ったおばあちゃまに荷物を渡し、無事、任務完了となりました。
すると、おばあちゃまは
「ここまでありがとね。御礼もしたいから、
よかったら家に寄っていて。きっと、娘も喜ぶから。」
と言いました。
(ですよね~。そういう展開になりますよね。うんうん、分かってたよ。)
国王は言いました。
「なんもだよ!御礼なんて大丈夫だよ。私も同じマンションに住んでるから、
今度、会ったときに声かけてくれるだけで十分だよ~」
(偉い!さすがに家に上がるのは危険だということは分かってた。後は帰るだけよ~)
ちなみに、
おばあちゃまと同じマンションに住んでいるというのは、
国王なりの早くこの場から去るため真っ赤な嘘です(笑
しかし、おばあちゃまも簡単に引き下がりません。
「そうは言ってもね~。亡くなった娘にも悪いしね。同じマンションに住んでるなら、尚のこと、ちゃんと御礼したいわ。」
(あー、嘘が逆に国王の首を締めたよ、ヤバいよ、国王、もう断る理由残ってないんでね?)
国王は食い気味に、言いました。
「ほんとに大丈夫だから。ね!おばあちゃんも疲れだろうし。私も早く帰らないと行けないし。また今度ね。」
(頑張れ国王。もう、勢いで押し切るしかないよね。)
そんな押し問答をしばらく続け、
さすがにおばあちゃまも、
国王があまりに必死に断るので、
家に立ち寄ってもらうことを諦めて、
また今度ということになりました。
ここまでの一連の玄関先までの攻防を終え、
国王は、一安心して、
一目散にエレベーターに向かい、
マンションを後にするのでした。
❁こうして、
無事、見知らぬおばあちゃまを助け、
自宅に帰る、心優しく、危なかっしい国王なのでした。
そして、国王は、この日助けた見知らぬおばあちゃまと、
この日以降、会うことはありませんでした。
ちなみに、国王はこの話を後日、
御両親に話したところ、国王の身を案じてのお叱りを受けました。